其の192 玄蕎麦 野中[蕎麦]中村橋
西武池袋線 蕎麦名店巡礼第2弾。
外観 内装 生け花 盆栽 和の造りが素晴らしい。
玄蕎麦という屋号を冠しているだけに玄蕎麦(蕎麦殻付きの蕎麦の実)を仕入れ脱殻 低温倉庫にて保存して置くという素晴らしい蕎麦愛溢れる名店に待望の初訪問。
ガス燈
閑静な住宅街
リフォーム会社を左折するとあります。
それにしても歩いた(>_<)
名店と言われる店は何か隠れ家的な場所にあるのが多いような気がします。
さあ!店に突入!
お茶にもこだわりを感じます。
かけそば
かつおの香り滋味深い旨味溢れる出汁が素晴らしい。つゆの濃さではなく出汁のコク旨味で食すかけそばという印象。
蕎麦は二八だろうか。腰 喉越し 香り共に素晴らしい。
そして本日のスペシャリテ
蟻巣の田舎蕎麦 1日限定10枚
蟻巣というのは蟻の巣のような小さな穴がたくさん開いた蟻巣石という手挽きの石臼で挽いた粉で打った蕎麦。
巣穴が摩擦熱を逃して蕎麦の風味を損なわないのと粒が不揃いになって野趣溢れる粉ができるのが特徴。
相当な手間暇を要すると思われます。
美食探求への執念恐るべしです。
じゆうさんと同じで黒い田舎蕎麦ではなく、淡い緑がかったグレー。そして黒い星やや白っぽい星が散りばめられている。
粗挽き粉 微粉 蕎麦殻付き丸抜きなどをそれぞれ挽いたものをブレンドしたと見受けられる。
参りました。白旗です。
口の中に広がる余韻が半端じゃない!!(゜ロ゜)
これにより噛みしめる度に上質な穀物フレーバーの香りが広がり 適度な腰 職人としての高い技術が表現されている細打ちかつシャープで綺麗なエッジが立ちこれこそが十割ながら爽やかな喉越しの良さにも通じていると思う。
蕎麦つゆもバランス良くまろやか。旨味が素晴らしい。
蕎麦湯は清湯(チンタン)系。
丁寧かつ繊細そして手間暇時間を惜しまない蕎麦職人としての矜持がこのような高水準で完成度の高い芸術品を生み出していると思います。
次回は
同じ1日限定10枚
淡い緑の粗挽蕎麦(蕎麦殻を脱殻した蕎麦の実(丸抜き)のうち黄緑色の濃い実だけを選別して粗挽きにして打った蕎麦)をいただきたいと思います。